健康経営優良法人認定制度の「小規模法人特例」について、5人未満の企業でも取り組める内容やメリット、2027年認定に向けたスケジュールを分かりやすく整理します。
「小規模法人特例」とは?
健康経営優良法人(中小規模法人部門)の中でも、特に規模の小さい企業が自社の課題に合わせて優先度の高い取り組みに注力できるよう、2025年認定から導入された認定要件の緩和措置です。
対象となる法人の要件:
- 卸売業・小売業・サービス業: 常時使用する従業員数が5人以下。
- 製造業その他: 常時使用する従業員数が20人以下。
- 会社法上の会社以外(NPO、医療法人等): 常時使用する従業員数が5人以下。
5人未満の小規模法人でも「必ずできること」
認定を受けるための必須条件は、決して難しいものではありません。5人未満の組織でも以下のステップで進められます。
- 健康宣言への参加: 加入している保険者(協会けんぽ等)が実施する「健康宣言」事業にエントリーし、社内外に発信します。
- 経営者自身の健診受診: 経営トップが率先して健康診断を受診します。
- 健康づくり担当者の設置: 従業員の健康づくりを推進する担当者を決めます。経営者自身が兼任しても構いません。
- 健診受診率の実質100%: 従業員全員が定期健診を受診するよう徹底します。
- 40歳以上の健診データの提供: 保険者からの求めに応じ、健診データ(特定健診項目)の提供に同意します。
- 受動喫煙対策: 職場内での禁煙や分煙など、法律に則った対策を実施します。
取り組むメリット:小規模だからこその強み
「うちは人数が少ないから関係ない」と考えるのはもったいないほど、大きなメリットがあります。
- 「信頼」の見える化と採用力の強化: 国が認める「優良法人」のロゴマークを名刺やHPに掲載できるため、**「社員を大切にするホワイト企業」**として求職者や取引先からの信頼が格段に高まります。
- 離職防止と組織の活性化: 従業員一人ひとりの存在が大きい小規模企業にとって、健康問題による欠員は経営へのダメージが直結します。健康経営は**「辞めない職場づくり」**に貢献します。
- 金融・公的な優遇措置: 自治体による補助金の加点措置や、金融機関による低金利融資などの実利的な恩恵を受けられる場合があります。
2027年認定に向けて「2026年5月の今」からできること
2027年認定(2027年3月発表予定)を目指す場合、2026年5月はまさにスタートを切るべきタイミングです。
- 【今すぐ:2026年5月】健康宣言にエントリー
まだの方は加入している保険者の窓口へ連絡し、「健康宣言」を行いましょう。これが全ての始まりです。 - 【2026年5月~7月】従業員の健診予約と受診
2027年認定の審査では、原則として2025年度から2026年度(申請時まで)の健診実績が問われます。全従業員が受診できるよう計画を立てましょう。 - 【2026年8月~10月】申請の準備
例年、8月下旬から申請受付が始まります。小規模法人特例の基準に沿って、自社の取り組みを振り返り、申請書をダウンロードして入力を進めます。 - 【2026年10月】申請書類の提出
期限(例年10月中旬)までにオンラインで申請書をアップロードします。
まとめ:最初の一歩
小規模法人特例は、リソースの限られた小さな企業が健康経営をスタートさせるための「追い風」です。まずは「健康宣言」を行い、経営者と従業員が一緒に健康診断を受けることから始めてみませんか?
💡健康経営を始めるための3つのヒント
- 「健康宣言」が全ての鍵
まずは協会けんぽ等へ「健康宣言」の登録を。これだけで、具体的なアドバイスや支援ツールが無料で手に入り、認定への道が開けます。 - 経営者が「一番の健康モデル」に
トップが真っ先に健診を受け、その結果を大切にする姿を見せることが、従業員の意識を変え、組織の信頼を高める近道になります。 - 「100%健診」を会社のルールに
全員受診は認定の必須条件ですが、万が一100%に届かなくても「個別への受診勧奨」を記録しておけば認定の可能性があります。諦めず継続しましょう。
