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中小企業の経営者や人事担当者のみなさま、「くるみんマーク」はご存知でしょうか。
中小企業のPRに役立つ認定制度活用ガイド
でも最初に取り上げているように、もっとも認知度が高いマークの一つです。
大企業のものだと思われがちですが、実は中小企業でも多くの会社が取得しています。
なぜなら人手不足が深刻化する今、限られたリソースで会社の競争力を高めるために、強力な経営ツールになると考えられているからです。
令和7年(2025年)4月1日から改正になった点も含めて、一緒に見ていきたいと思います。
くるみん認定とは?
くるみんマークは、子育て支援に積極的に取り組んでいる企業として、厚生労働大臣の認定(子育てサポート企業)を受けた証です。
この制度は、日本の少子化対策や、従業員が仕事と家庭を両立できるように支援する目的で、次世代育成支援対策推進法に基づいて創設されました。
認定には、取り組みの水準に応じてトライくるみんマーク・くるみんマーク、そして最も水準の高いプラチナくるみんマークの3種類があり、グレードが上がります。
中小企業がくるみん認定を目指すメリット
人的資本経営という考え方が広がる中、求職者は給与だけでなく、働きがいや柔軟な働き方を企業に求めています。
特に中小企業では、従業員一人ひとりの能力や定着が、会社の成長に結びついています。
くるみん認定を目指すプロセスは、手続きの面だけではなく、「この会社で長く安心して働きたい」と思える環境を整える取り組みそのものになります。
1. 採用力が大幅にアップします
くるみんマークは、求人広告やホームページなどに表示できるため、子育て世代や、これから家族を持つことを考えている求職者に対して大きなアピールポイントとなります。
国が認めた「働きやすい職場」であることを外部に示せれば、同業他社との人材獲得競争で有利になります。
2. コスト削減と生産性向上につながります
従業員が安心して働ける環境は、職場への信頼につながります。
結果として離職率の低下=採用コストの削減が可能になります。
また、長時間労働の是正や業務効率化⇒残業削減といった認定基準への取り組みは、結果的に企業の収益性を維持し、生産性を向上させる効果も期待できます。
3. 実利的なメリットもあります
常用労働者が300人以下の中小企業の場合、認定を受けることで、「くるみん助成金」(最大50万円)の対象となる可能性があります。
また、国が発注する公共調達の入札において、加点評価される優遇措置もあります。
3つのくるみんマークの違いと難易度
認定マークは、企業が取り組んだ子育て支援の水準に応じて、以下の3種類が設けられています。
マークのグレードは右にいくほど厳しくなります。
トライくるみんマーク < くるみんマーク < プラチナくるみんマーク



| 認定種類 | 特徴と難易度 | 男性育児休業等取得率 (2025年改正後) |
| トライくるみん認定 | 入門編 くるみん認定を目指すための最初のステップとして2022年度に創設されました。 基本的な基準達成を目指します。 | 10%以上 (改正前:7%以上) |
| くるみん認定 | 標準認定 一般事業主行動計画の目標を達成し、一定の高い基準を満たした場合に取得できます。中小企業がまず目指すべき目標です。 | 30%以上 (改正前:10%以上) |
| プラチナくるみん認定 | 優良認定 くるみん認定を受けた企業のうち、さらに高い水準の取り組みを行い、特例認定を受けた場合に取得できます。 最も難易度が高く、取得できる企業は限られます。 | 50%以上 (改正前:30%以上) |
次回は、具体的な進め方を見ていきたいと思います。
*最新情報は、必ず厚生労働省のHPをご確認ください。
厚生労働省 くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

