日本の大学を卒業後イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)へ進学。子育てとキャリアの参考に

海外大学院

ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は、日本の大学に在学中、国連機関でのインターンシップなどを経験され、卒業後はイギリスの大学院ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンへ進学。(通称:UCL)

現在は財務系のコンサルティングファームで、M&Aアドバイザリーのお仕事をされているMayuko Oさんをご紹介いたします。
育児休業中に会計系の資格を取得されたり、子育てをしながら仕事に取り組まれている姿を見て、同僚の方から相談を受けることも多いようです。

子育てやキャリアやを考える方にとっても、参考になるのではないでしょうか?

【Mayuko O さんのプロフィール】

日本の大学に在学中、バングラデシュに半年以上滞在した経験をきっかけに卒業後は、イギリスの大学院ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンへ進学。大学院では開発管理計画を学び、バングラデシュのNGOでリサーチャーとしても研究。
現在は、財務系のコンサルティングファームでM&Aアドバイザリーの仕事に従事。

大学院にはどのようなきっかけで行かれましたか

学部の時にバングラデシュに行き、マイクロファイナンス機関等でインターンシップをしたり、スラム・農村・娼婦街でリサーチを経験し、半年以上滞在しました。
また、国連機関でのインターンシップも経験しました。

これらの経験がきっかけで、早い段階で、世界各国から学生が集まる環境で一緒に勉強をして視野を広げたいという思いと、国際開発の世界では大学院修士課程以上が求められることから、学部卒業後は、大学院に進学しました。

大学院では何を勉強していましたか

大学院は、ロンドンにあるUCLという大学で、開発管理計画を勉強しました。
Bartlettという環境建築学部内にあり、都市やインフラ計画に強いコースだったので、私は途上国の都市やインフラ計画について学んでいました。

修士論文を書くためにバングラデシュのローカルNGOでリサーチャーとして、バングラデシュの農村に自転車という交通手段を導入した時に、農村の女の子の行動範囲がどのように変わり、その女の子たちの人生や彼女たちを取り巻くコミュニティがどのように変容していくのかをテーマにして研究しました。

今はどのようなお仕事をされていますか

現在は、財務系のコンサルティングファームで、M&Aアドバイザリーのお仕事をしています。
国内・海外のM&A案件の発掘業務から、M&Aの実行フェーズでの財務アドバイザリー業務に携わっています。

最近までは、官民連携インフラ事業を行うチームで、インフラ周りの財務に関するお仕事をしていました。
具体的には、都市開発のプロジェクトでコンセプトを考えるお仕事や、インフラ事業を官民連携で推進していくための官民連携アドバイザリー業務、海外へのインフラ輸出案件に携わっていました。

育休中に、会計系の資格を取得し、より財務の知見を深めたかったため、育休明けにチーム異動を希望し、現在は国内外のM&A案件に携わっています。

大学院で学んだことは今のお仕事でどのように活かされていますか

大学院の時に得た「物事を体系的に考える経験」は、現職でも生きていると思います。

現職はコンサルで企業の課題を考えるのが仕事ですが、表面に見えている問題だけでなく、なぜ、なぜと深く考えることが求められるため、大学院で国際開発の課題を経済面・社会面・政策面等から体系的にクリティカルに考える経験はとても生きていると思います。

また、「物事をより柔軟に考える」ロンドンでの経験も現職で生きているかと思います。

ロンドンの大学は、多様性に富んでいて、特定の国の学生に偏っていることもなく、同じコースは40名ほどでしたが、アフリカ、中南米、アメリカ、欧州、アジアと全世界から集まっており、違うバックグラウンド、考え方を持つクラスメイトと一緒のグループになって勉強した経験は、私の視野を広げ、いろんな考え方があるんだと物事を柔軟に考えられるようになるとても貴重な経験になったかと思います。

現職のアドバイザリー業務では、国内外、社内外の色んな人と連携しながらプロジェクトを進める必要があり、いろんな立場・バックグラウンドの人と連携しながら物事を進める大学院での経験は、社会人になった今とても生きていると思います。

今のお仕事を選んだ理由を教えてください

大学院までは、途上国の問題そのものを学ぶ経験をしてきたのですが、問題そのものにアプローチする何らかのスキルがほしいと思い、自分は組織の意思決定に影響を与える「財務」のスキルを身に着けたいと考えたのが、現職を選んだ理由です。

学生の頃は、バングラデシュの農村や娼婦街の女性の問題を見てきたことから、ジェンダーに関心があり、国際機関やNGO等でジェンダーに関する業務の経験をしましたが、バングラデシュの娼婦街や農村でリサーチをしていた時に、途上国当事者の1人1人によって抱えている問題は違い、外部の人がその問題を語ることが、時によっては当事者誰かにとっては望んでいない結果を招くことを知りました。

このことがきっかけで、自分は、誰かの問題を語る立場ではなく、当事者自身が問題にアプローチしたいと考えたときに、それをサポートできるような人になりたいなと考えるようになりました。

また、バングラデシュのローカルNGOで資金調達のお仕事をした時に、サステナブルに活動を続けていくためには、ビジネスの視点が重要だと考えるようになりました。

これらから、大学院卒業後は、民間企業で働きたいと考えるようになり、組織の意思決定に影響する「財務」の知見を身につけられる、現職を選択しました。

実際に働いてみていかがですか

日々楽しみながら仕事をしています。

財務の知見も深めることもでき日々とても充実しています。

また、ロンドンの大学院で色々視野が広がったが故に、今の人生があるので、学生の時に留学を経験しておいて良かったなと思っています。

近い将来の希望などどのようにお考えでしょうか

最近、子育てをしながらコンサル業界で働き続けることについて年下の同僚から相談を受けることが多いので、日本のジェンダーの問題に当事者としてというか、直近では、職場において、子育てをしながらでもキャリアで色々挑戦して良いんだという雰囲気・環境の一助になれれば良いなと思っています。

同時に、現職のプロジェクトベースでも良いですし、駐在なのかプロボノなのか、形態は分かりませんが、またどこかで途上国関連のお仕事も財務の面から携わってみたいなと思っています。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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